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- 作者: 外山滋比古
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 1986/04/24
- メディア: 文庫
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ただ読んでいて思うのが文章が非常に読みやすい。流れるように読めてしまった。おそらく文章の質が高いのだろうと思う。私の中では芥川龍之介の文章は非常に洗練されていて、読んでいて非常になめらかに自分の中に入ってくると思っているが、それに近いようなものを感じた。
本の主題に関して言えば「思考というのは深入りすればするほどよくなくて、ふと思考から(時間的・空間的)距離を置くことで不要な情報を忘れ(捨て)、思考を整理することで洗練されたものになる」といった感じだろうか。
そういう意味で一番心に残ったフレーズは
- 忘れるのは価値観にもとづいて忘れる。価値観がしっかりしていないと大切なものを忘れ、つまらないものを覚えている。
言い換えれば価値観がだめだと思考も整理されないということにもなる。奥が深い。