これまでに読んだ本にたびたび登場し、いつかは読もうと思っていた。正直日本語力の乏しい私には少々難解な本ではあったものの、ぼんやりと書かれていたことはイメージできたようには思う。
「空気」とは、ある種日本の歴史や考え方が、長年かけて築き上げてきたものの一つなのかもしれない。非常に奥が深い。
以下内容の書き出しや、まとめ。

  • 「空気」とは非常に強固で、ほぼ絶対的な支配力を持つ「判断の基準」
  • 我々は論理的判断基準と空気的判断基準のダブルスタンダードのもとに生きている。
  • 多数決原理の基本は「質」を「量」にして表現する決定方法で、正否の明言できる証明などは対象ではない。相対化された命題の決定にだけ使える。
  • 「空気」に対するもの「水」。空気に水を差す
  • 「平等」とはすべてに対して同じ尺度で判断・評価することであって、尺度を捻じ曲げて優劣をつけたり、つけなかったりするのは不平等である。
  • 現実は虚構の世界で、閉ざされた秩序の中で物事が回っている。「水を差す」とは外部からこの秩序を崩壊させるものである。